美術工芸品
美術工芸品
Art Craftworks
工芸品とは、一般的には日常生活において使用される道具類のうち、材料や技巧によって美的価値を高めた品物を指しますが、中でも有形文化財とされる彫刻・陶磁器・骨董品・ガラスなど、芸術作品や伝統工芸品、骨董品のことを総称して美術工芸品と呼ばれております。
主な種類と代表作家
【彫刻】
彫刻とは、銅、木、石、鉄などの素材に彫ったり刻んだりといった技法で形を作る立体的な芸術作品のことを指し、主な種類にはブロンズ(青銅)や木彫があります。ブロンズは銅と錫、亜鉛と鉛を主体とした合金のことで、一般的に人物や動物などの具体物が多く見られます。
木材を加工して作成された工芸品は木彫と呼ばれ、木に模様を刻む作品や木から形を作り出す作品があり、日本では主に仏像の制作に用いられています。木材には楠(くす)、欅(けやき)、桜(さくら)、檜(ひのき)、かや、栗、かつらなどが使用されます。
<代表作家>
朝倉文夫 / 雨宮敬子 / 北村西望 / 佐藤朝山 / 澤田政廣 / 高村光雲 / 平櫛田中 / 山崎朝雲 /
中村晋也 / など (敬称略)
【漆器・蒔絵】
漆器とは、木製品に漆の木の樹液を塗り制作される工芸品のことです。中でも漆を塗った上に金属粉や色粉を蒔(ま)くことで絵や文様を描く技法を用いる漆器は「蒔絵(まきえ)」と呼ばれております。
<代表作家>
大坂弘道 / 大谷早人 / 大野昭和斎 / 川北良造 / 中野孝一 / 室瀬和美 / 山下義人 など (敬称略)
【金工品】
さまざまな金属を加工して制作される工芸品のこと。金、銀、銅、錫、鉄などを素材とし、溶かした金属を型に流し流し込む「鋳造(ちゅうぞう)」、金属を叩いて形を作る「鍛造(たんぞう)」、金属を彫り模様や絵を描く「彫金(ちょうきん)」などの技法が代表的です。
<代表作家>
荒木東明 / 海野勝珉 / 大澤光民 / 大角幸枝 / 奥山峰石 / 鹿島一谷 / 桂盛仁 / 香取正彦 /
金森映井智 / 加納夏雄 / 後藤一乗 / 玉川宣夫 / 中川一匠 / 中川衛 / 秦蔵六 / 山本晃 など (敬称略)